ビジネス用語 シーン別あるある!(前編)
ビジネスにおいてまず大切なのは、社内や取引先の指示や要望を、正確に聞き取ること。でも、新社会人にとっては、耳慣れないビジネス用語がまるで呪文のよう……。
某会社の営業部に配属された新入社員・Aくんが困惑している様子を、シーン別に見てみましょう!
シーン1「先輩に業務のことで何か聞かれているみたいだけど……?」
Aくんがオフィスで仕事をしていると、同じ部署のB子先輩が、Aくんのところへやってきました。
B子先輩「今度このPJが始まるんだけど、早速Aくんにもチームに入ってもらうね。
いまやってるタスク、バッファどのぐらいある?」
Aくん「(PJ?バッファ?どのぐらい……?)」
B子先輩「実はデッドラインが来月末なんだ。タイトなスケジュールで悪いけど、こっちのプライオリティを上げてもらいたくて」
Aくん「(ダメだ…わからない)B子先輩、いまおっしゃった言葉の意味がわからず教えていただきたいです…!」
<用語解説>
PJ:「プロジェクト(project)」の略。
タスク:大きなPJを細分化した、比較的小さな単位の仕事、作業。
バッファ:時間や予算などの余裕やゆとり。
デッドライン:締め切り、納期。ビジネスにおける、文字通り「越えてはならぬ線」。
タイト:スケジュールや予算が厳しく、余裕がない状態。
プライオリティ:優先順位。
<B子先輩が言っていたのは…>
「今度このプロジェクトが始まるんだけど、早速Aくんにもチームに入ってもらうね。
いま進めている作業、どのぐらい余裕ある?」
「このプロジェクトは、納期が来月末なんだ。きついスケジュールで悪いけど、こっちの優先度を上げてもらえる?」
シーン2「資料のことで先輩から何やら指示が!?」
なんとか指示を聞き取り、プライオリティを上げて新PJのタスクに励むAくん。
そこへ、またもやB子先輩がやってきました。
B子先輩「この前Aくんが作った資料のフィードバック送っておいたから、ちゃんと確認してね。ブラッシュアップしてもう一度見せてくれる?」
Aくん「(むむ…?!よくわからないけど、オレの渾身の資料は再提出ということか‥?)」
B子先輩「あと昨日の定例会議のサマリーは、私が作ったから目を通しておいて。来月からはAくんマターにするからよろしくね。何かあったらエスカレーションして!」
Aくん「(まずい、何を頼まれているのかすらわからない‥)先輩、すみません!いま出てきた用語について教えてほしいのですが‥!」
<用語解説>
フィードバック:改善点などについて指摘すること。FBと書くこともある。
ブラッシュアップ:修正をかけて、磨きをかけること。
サマリー:要約、概要。要約したりまとめたりすることを「サマる」と言う人も。
マター:担当、責任。人名や部署名などのあとにつけて、「人事部マター」「山田マター」のように責任所在を示すために使う。
エスカレーション:(トラブル発生時などに)上司に報告・相談すること。判断を仰ぐこと。
<B子先輩が言っていたのは…>
「この前Aくんが作った資料の改善点の指摘、送っておいたから、ちゃんと確認してね。修正してもう一度見せてくれる?」
「あと昨日の定例会議のまとめは、私が作ったから目を通しておいて。来月からはAくんに担当してもらうからよろしくね。何かあったら私に相談して!
まとめ
いかがでしたか?Aくんの前途は多難……にも思えますが、新入社員の時期こそ、「教えてください!」と素直に聞きやすいものです。どんどん吸収して、その上で相手に伝わりやすく、シーンをわきまえたビジネス用語が使いこなせるようになると良いですね。
後編では、少し仕事に慣れてきたAくんが、社外でもビジネス用語に揉まれていく様子をお伝えします!