上座・下座を確認しよう!

座敷席の画像

会食や酒席だけでなく、会社の会議室や応接室に着席するときには、「上座(かみざ、じょうざ)」と「下座(しもざ、げざ)」があります。まずはざっくりと、「上座=目上の人・年長者」、「下座=若手」が座ると覚えておきましょう。

上座・下座とは?

上座は、出入り口から遠い席のことで、上司や先輩など、自分よりも役職が上の人(役職者)が座ります。

一方、下座は、出入り口に近い席のこと。人の出入りが激しかったり、料理や飲み物が運ばれてきたりして落ち着かない席のため、社歴の浅い若手社員や新入社員が座ります。

実際の場面では、「奥に座っていいよ」と促されることもあります。その場合は、「トイレが近いので出入り口付近に座らせていただきます」などと一言添えるか、素直に「では、失礼します」と着席するか、そのときの状況や、メンバーの関係性にあわせて柔軟に対応しましょう!

テーブルの種類や人数ごとの上座・下座の位置

上座・下座は、テーブルの種類や人数によって位置が変わります。イラストを見てそれぞれの位置を確認してみましょう。複雑に見えるかもしれませんが、考え方は意外と簡単です!

○一般的な座席の場合
一般的な座席の場合、入口から一番遠い席が上座を説明している図

4~6人掛けの一般的な座席の場合は、出入り口から最も遠い①の席が上座にあたり、一番役職の高い人または年長者が座り、①の正面の②に、二番目の役職者といった形でジグザグになるように着席します。⑥の出入り口に一番近い席が下座となり、一番若手が座ります。

○長テーブルの場合
長テーブルの場合、入り口の向かいの真ん中の席が上座であることを示す図

Aパターン

長テーブルの場合、入り口の向かいの真ん中の席が上座であることを示す図

Bパターン

左右にも座席がある長テーブルの場合は、いくつかのパターンがあります。Aは、座席中央①が上座で、その両側に役職者が座る形。Bは、①の正面に②の役職者が座り、ジグザグに配席する形です。飲み会ではBパターンのように役職者を中心として座ることが多いので、覚えておきましょう。どちらのパターンでも出入り口から最も近い⑧が下座です。

○円卓の場合
円卓の場合、入口の向かいにある一番遠い席が上座になる図

円卓の場合は、「左上右下(左上位とも。上座の人の左手が上位になる)」という考え方に基づき、出入り口から最も遠い①の左手に②、右手に③といった形でジグザグに配席します。⑧が下座です。

基本的なマナーを押さえよう!

お酌をするために、相手が持ってるグラスにビールを注ぐイメージ画像

座る場所以外にも、実践すると「気が利いてるね!」と褒められるかもしれないマナーを簡単に紹介します。
一緒に仕事する仲間への敬意や思いやりも忘れずに接したいですね!

上着(ジャケット)を預かる

会場に着いたらすぐに座るのではなく、着席前に参加者の上着(ジャケットやコート)を預かってハンガーにかけましょう。上着を脱いでいる人を見かけたら、積極的に声をかけるとGoodです!

飲み物を注文し、乾杯する

席に着いたら、まずは飲み物の注文を取りまとめましょう。一杯目は比較的すぐに運ばれてくるビールなどが無難です。ただし、ムリして飲む必要はありませんし、アルコールが苦手な参加者もいるかもしれないので、気遣いながら注文を取りまとめると好印象です!

乾杯の際には、相手のグラスよりも自分のグラスを低い位置にして(飲み口を下げて)グラス同士を軽くぶつけると、“上から”という印象を与えません。
ワイングラスは割れる恐れがあるので、ぶつけずに乾杯します。

お酌をする・お酌をされる

瓶ビールでお酌する場合は、瓶を両手で持ち、ビールのラベルが上になるように注ぎます。こうしたちょっとした気遣いを見られている場合もあるので、知識として覚えておくと良いかもしれません。

また、空になっているグラスを見つけたら、役職が一番上の人から順に「もう一杯いかがですか?」と声をかけて、率先してお酌しましょう。反対に、目上の人にお酌されるときは、グラスを両手で持ち上げ、飲み口を傾けるなど相手が注ぎやすい位置で注いでもらいましょう。
ただし、ワインの場合はグラスを持ち上げないのがマナーなので、グラスに手を添える程度が無難です。

お酒を断る場合は、「すみません、お酒が飲めなくて」や「アルコールは弱いのでノンアルコールを頂きます」、「(2杯目をお酌されるときは)今日は1杯にしておきます」などと伝えましょう。

積極的にコミュニケーションをとる

酒席や懇親会は、取引先の方、上司や先輩、他部署の人など、様々な人と関わることができます。仕事の話題のみならず、普段聞けないことが聞ける良い機会なので、自分からコミュニケーションをとってみましょう!

ただし、昨今はセクハラやモラハラなど、プライベートな話題に踏み込みすぎるのはタブーな傾向にあるので、一定の距離感を保ちながら話題を広げると良いでしょう。相手から答えづらい質問を振られたときは、曖昧にやんわりと答えてかわしたり、正直に答えたくないと伝えたりして、周りに助けを求めましょう!

スムーズにお会計

自分が幹事の場合は、会が終盤に差し掛かったところでスムーズにお会計ができるよう準備をしておくと良いでしょう。参加者が幹事の場合は、お釣りが出ないように会費を持っていくと好印象です。幹事が支払いに行く姿を見かけたら、そっと近くに行き、お財布を出して「おいくらですか?」と聞けるとさらに印象アップです。「ここは出すから大丈夫だよ」と言われた場合は素直に甘え、きちんとお礼を伝えましょう!

まとめ

そのほかにも、会場には早めに行く、もし遅れそうだったら必ず連絡を入れる、後日会った場合はお礼をするなども知っておくと良いでしょう。
覚えることが多いと感じたかもしれませんが、最初から全てできる必要はないので、徐々に身につけていけると良いですね!