著者
ケヴィン・アロッカ (Kevin Allocca)
YouTube トレンド・カルチャー統括部長。ボストンカレッジ(コミュニケーション/映像研究)卒業後、Huffington Post(現HuffPost)等をへて、2010年YouTube(Google)入社。TED講演『バイラルビデオが生まれるメカニズム』は200万回以上再生され、話題となった。バイラル動画分析の第一人者として世界各国で講演を行っている。ニューヨーク在住。
【要点1】
かつて、どのコンテンツを楽しめるかは、自分が住んでいる国や地域に左右された。何の制約もなくコンテンツを視聴できるようになったのは、YouTubeのようなプラットフォームが登場してからだ。
【要点2】
YouTube上のリミックス作品は、「アートとエンターテイメントは、プロフェッショナルのチームによる入念なコラボレーションの上に成り立つもの」という概念を覆した。
【要点3】
バイラル動画の共通点は(1)人々の参加、(2)意外性、(3)アクセラレーターだ。
要点を読んだらクイズに挑戦して、
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レビュー
「YouTubeの時代」――本書のタイトルを聞くと「YouTubeスゲーぞ、動画の時代だぜ!」という話が延々と繰り広げられる本なのではないか? と穿った見方をしてしまう方もいるかもしれない。
確かに今が「YouTubeの時代」なのは間違いない。有名ユーチューバーの年収は数億円にのぼるとも言われ、小学生のなりたい職業ランキングの上位にユーチューバーがランクインするのだから。
とはいえ要約者はこれまで「YouTubeスゲーぞ、動画の時代だぜ!」という話をさんざん見聞きしてきており、食傷気味である。正直なところ、本書を読むのは腰が重いとも感じていたことを告白する。
しかしひとたび読み始めると、本書は何度も繰り返し読むことになるだろう名著だと直感した。著者ケヴィン・アロッカ氏は、YouTubeのトレンド&カルチャー部門・統括責任者だ。2010年にYouTube入社後、一貫してバイラル動画やそれを見ている人々の行動を分析してきた人物である。彼は「江南スタイル」「ニャンキャット」「アイス・バケツ・チャレンジ」をはじめとしたバイラル動画を分析し、それらの共通点を見出した。そして本書にて、豊富な具体例をもとに「なぜバイラルが生まれるのか」を解説している。その解説は、社会学者が書いたのかと思わされるほど、知的刺激に満ちたものだ。
本書は、日常的にYouTubeを使うすべての人にお勧めできる一冊だ。企業の動画活用における指針も示されているため、動画マーケティングに携わる人は特に必読である。
ケヴィン・アロッカ (Kevin Allocca)
YouTube トレンド・カルチャー統括部長。ボストンカレッジ(コミュニケーション/映像研究)卒業後、Huffington Post(現HuffPost)等をへて、2010年YouTube(Google)入社。TED講演『バイラルビデオが生まれるメカニズム』は200万回以上再生され、話題となった。バイラル動画分析の第一人者として世界各国で講演を行っている。ニューヨーク在住。
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